恋人なのに弱音を吐けないのはおかしい?

仕事でうまくいかなかった日の帰り道。スマホを開いて、恋人に「今日しんどかった」と打つ。少し迷ってから、その一文を消す。結局送ったのは「おつかれ、今帰ってる」だけだった。
恋人はいる。関係もうまくいっている。それなのに、弱っているところだけは見せられない。そんな夜を過ごしている人は、少なくないと思います。
恋人なら何でも話せるはずという正論
恋愛の相談記事では、「何でも話せる関係が理想」とよく書かれています。弱音を吐けないのは信頼が足りないから、という説明も見かけます。
何でも話せる関係は、たしかに心強いものです。ただ、「話せない」を「信頼していない」と結びつけてしまうと、弱音を吐けない自分を、さらに責めることになります。
Awarefyが2024年9月に672名を対象に行った「悩みの相談先に関する調査」では、相談できる相手がいる人のうち48.3%が「誰にも相談できない悩みを抱えている」と答えています。恋人に限った調査ではありませんが、相談できる相手がいることと、その相手に話せることは、いつも一致するわけではないようです。
弱音を吐けない理由はひとつではない
恋人に弱音を吐けない理由は、人によって違います。
- 心配をかけたくない
- 頼りない人だと思われたくない
- 一度話し始めたら、止まらなくなりそうで怖い
- 前に話したとき、うまく受け止めてもらえなかった
どれも、相手を大事に思っているからこそ出てくる迷いです。最後の一つのように、過去の経験が理由になっていることもあります。
弱さを見せることについて考えていること
ここからは、少し個人的な考えです。
弱音を吐けないことを、無理に直さなくていいと思っています。強がることで保てている日常もありますし、恋人といる時間くらいは、仕事や悩みを忘れていたいという人もいるはずです。
ただ、弱音を全部しまい込んでしまうと、相手は「大丈夫なときのあなた」しか知らないままになります。しんどい日があったことも、それを一人で越えたことも、相手は知らない。二人の関係としては、それは少しもったいないことかもしれません。
全部を打ち明けるか、何も言わないか。その二つのあいだに、一部だけを小さく見せるという選択があっていいと思います。
もし恋人が弱音を吐いてきたら
ここで、立場を入れ替えて考えてみてください。
恋人が疲れた顔で帰ってきて、「今日ちょっとしんどかった」とだけ言ったとします。そのとき、面倒だと感じるでしょうか。それとも、話してくれてよかったと思うでしょうか。
もし後者なら、相手もあなたに対して、同じように感じる可能性があります。弱音を吐くことを「迷惑をかけること」と考えているのは、自分の側だけかもしれません。
小さく弱音を出すときの言い方
いきなり全部を話さなくて大丈夫です。最初は、次のような短い言い方から始められます。
- 「今日はちょっと疲れた。何も言わなくていいから、少しだけ聞いてほしい」
- 「解決しなくていいから、しんどかったことだけ話させて」
言葉にするのも難しい日は、「今日は元気ない日」とだけ送っておく方法もあります。理由を話せなくても、今の状態だけは伝わります。相手も、無理に明るく振る舞わなくていい日だと分かります。
どれにも共通しているのは、相手に何をしてほしいのかを先に伝えていることです。聞いてほしいだけなのか、励ましてほしいのか。それが分かると、相手も返し方に迷わずに済みます。
受け止めてもらえなかったときに見落としがちなこと
勇気を出して話したのに、思ったような反応が返ってこないこともあります。そのとき、「やっぱり話さなければよかった」と一度で結論を出してしまいがちです。
すぐに解決策を返された場合は、相手なりに力になろうとした結果かもしれません。次に話すときは、「アドバイスより、聞いてもらえたらうれしい」と先に伝えてみてください。
軽く流されたように感じた場合は、タイミングの問題だったこともあります。相手が疲れていた日や、何かに気を取られていた時間だったなら、別の日にもう一度だけ試してみる価値はあります。
一方で、弱音を話すたびに責められる、ばかにされる、怒鳴られるといったことが続いているなら、それは弱音の出し方の問題ではありません。関係そのものの問題です。苦しい・怖いと感じているなら、一人で抱え込まずに相談してください。「DV相談ナビ」(#8008)に電話すると、最寄りの相談窓口につながります。
恋人のほうが弱音を吐けないタイプのとき
反対に、恋人のほうが弱音を見せないタイプで、それをさびしく感じている人もいると思います。
そのときは、無理に聞き出そうとしないほうがうまくいきます。「何かあったでしょ」と問い詰めるより、「今日、疲れてない?」と答えやすい入口を用意しておく。話したくなったときに話せる場所がある、と伝わるだけで十分なこともあります。
今夜できること
送ろうとして消した一文を、今夜は一度だけ、そのまま送ってみる。それくらいの小さな一歩から始めてみてください。
ヨルノキモチについて
恋人にも言えなかった弱音は、行き場をなくしたまま残りがちです。
ヨルノキモチは、恋愛・性の悩み・自分のことを、名前を出さずに書いておける場所です。誰にも見せられなかった弱音も、評価されずにそのまま置いていけます。書くことで、少し整理がつくこともあります。投稿すると、AIがそっと言葉を返してくれる機能もあります。
今夜の弱音を、少しだけここで言葉にしてみませんか。
※この記事は一般的な情報提供を目的としたものです。気持ちの落ち込みが強く続く場合は、専門機関へのご相談をおすすめします。
※記事中の数値は、Awarefy「悩みの相談先に関する調査」(2024年9月・672名)によるもので、ヨルノキモチの利用者データではありません。