「暗いほうが落ち着く」の奥にある体への気持ち

「あんまり見ないでほしいな」。
パートナーと二人きりで、距離が近づいていく時間。うれしい気持ちはあるのに、頭のどこかで自分の体のことを考えてしまう。最近少し太った気がする。肌の荒れているところが気になる。明るいところで見られたら、がっかりされないだろうか。
だから、つい明かりを落としたくなる。「暗いほうが落ち着くから」と言いながら、本当は体を見られたくない気持ちが大きい。
そんなふうに感じている人は、性別に関係なく、少なくないと思います。
近づきたい気持ちと見られたくない気持ちは両方あっていい
相手と近づきたい気持ちと、体を見られたくない気持ち。この二つは矛盾しているように見えて、同じ人の中に普通に並んでいるものです。
相手のことが好きだからこそ、よく思われたい。よく思われたいからこそ、自分の気になるところを見せたくない。体に自信がないのは、相手との時間を大切に思っていることの裏返しでもあります。
だから、見られたくないと感じる自分を、恥ずかしいとか、相手に失礼だとか思わなくていいと思います。
隠そうとするほど体のことばかり考えてしまう
ただ、一つ気づいてほしいことがあります。
体を見られないようにしようとすると、意識はずっと自分の体に向き続けます。どの角度なら気にならないか、どこを手で隠そうか、毛布はどこまで引き上げておこうか。そうしているうちに、相手と過ごしている時間そのものより、自分の体をどう見せないかのほうに気持ちが取られていきます。
体を隠そうとすることが、かえって体のことしか考えられない時間を作ってしまうことがあります。
気になるところを隠しているはずなのに、気持ちはちっとも落ち着かない。その原因は、体そのものより、隠そうとして張りつめている心のほうにあるのかもしれません。
相手が見ているものと自分が気にしているもの
自分が気にしているところを、相手も同じように見ているとは限りません。
自分の体の気になるところは、毎日鏡で見ているぶん、自分にとってはとても大きく感じられます。けれど相手は、その時間を一緒に過ごしているあなたの表情や声、触れたときの温かさのほうを感じているのかもしれません。
もちろん、相手の気持ちは相手にしか分かりません。ただ、自分の頭の中にある「がっかりされるかも」は、自分の目線で作った想像だということは、覚えておいてもいいと思います。
安心できる条件を伝えてみる
体への気持ちがすぐに変わらなくても、安心して過ごすための工夫はできます。
- 明かりの好みを言葉で伝える
「暗いほうが落ち着く」と、理由ごと一言伝えておく。言わずに消すより、相手も気をつかわずにすみます。 - 気になっていることを少しだけ話してみる
「最近ちょっと体型が気になってて」と、ふだんの会話の中で軽く話してみる。相手の反応を知るだけで、想像の中の不安が小さくなることがあります。 - 体のこと以外に意識を向ける
相手の声や、触れている手の温かさに意識を向けてみる。体を隠すことから少し離れるきっかけになります。
全部を一度にしなくて大丈夫です。どれか一つ、できそうなものから試してみてください。
自分の体と少しずつ仲直りしていく
体への自信は、一日で取り戻せるものではありません。明るいところでも平気になる日が来るかもしれないし、ずっと暗いほうが好きなままかもしれない。どちらでもかまわないと思います。
大事なのは、見られたくない気持ちを抱えたまま、それでも相手と過ごす時間を少しずつ安心できるものにしていくことです。自分の体を責める言葉が浮かんだら、「今日もここまで連れてきてくれた体だ」と、少しだけ見方を変えてみてください。
ヨルノキモチについて
「体のことが気になる」と、パートナーに話そうとして、言葉を飲み込んだことはありませんか。友達に相談するにも、少し話しにくい内容です。
ヨルノキモチは、恋愛・性の悩み・自分のことを、名前を出さずに書いておける場所です。誰にも言えなかった体への気持ちも、そのまま書いておけます。投稿すると、AIがそっと言葉を返してくれる機能もあります。気持ちが少し軽くなった日には、ほかの人の投稿にひとこと返すこともできます。
書くことで、少し整理がつくこともあります。
※この記事は一般的な情報提供を目的としたものです。体への悩みが強く、日常生活がつらく感じるときは、信頼できる人や専門家に相談することもおすすめします。